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管理栄養士が教える
ヨーグルト選びで
迷わない
ための3つのステップ

管理栄養士が教えるヨーグルト選びで迷わないための3つのステップ

迷いがちなヨーグルト選び

ヨーグルトは味やなめらかさ、フルーツの有無などさまざまな選び方がありますが、調査結果では、腸内環境や便通の改善など、健康を意識して取り入れている人が約8割にのぼるようです。一方、スーパーの棚に並ぶ多種多様なヨーグルトを前に、どれを選べばよいか迷ってしまう人は少なくありません。実際の調査でも、53.8%の人が「選ぶ際に迷うことがある」と回答しています。また、ヨーグルトに含まれる菌に対する基礎知識が不足している人も多く、よく知られているビフィズス菌について74.0%の人が誤解しているというデータもあります。このコラムでは、健康を意識してヨーグルトを取り入れる際に、ヨーグルト選びで迷わないためのポイントを管理栄養士の観点から解説します。

ヨーグルト選びで迷うことがある「ある 53.8% ない46.2%」 ビフィズス菌は一部のヨーグルトにしか含まれていない 「知っていた 26.0% 知らなかった74.0%」

対象:20~60代男女500名(週1回以上ヨーグルトを食べる & 自分で選ぶ人)
出典:「大腸劣化」対策委員会

もう迷わない!
ヨーグルト選びの3ステップ

種類が多く、馴染みのない菌の名前が並ぶヨーグルト選びで迷わないためには、「自分なりのステップ」を持つことが大切です。そのステップとは「目的を決める」「菌を選ぶ」「2週間試す」の3つです。 この3つを意識するだけで、これまでの「なんとなく選び」から卒業することができます。

3つのステップ ①目的を決める(健康・美容・便通など)②菌を選ぶ(ビフィズス菌・乳酸菌・その他の菌)③2週間試す(体に合うかチェック!)

ステップ1:
食べる「目的を決める」

迷いの原因は、比較する基準が曖昧なことにあります。まずは、あなたがヨーグルトに何を求めているのか、食べる目的を明確にしましょう。

• 免疫力の維持・サポート

• 便通の改善

• 胃の健康維持

• ダイエットや内臓脂肪の低減

• お肌のケア など

もし「なんとなく健康のため」という場合は、「大腸の環境を整えること」をゴールに設定することをおすすめします。

ステップ2:
菌の種類や働きで「菌を選ぶ」

目的を決めたら、次に見るべきポイントはパッケージに記載された情報です。最近の商品には「腸内環境」「免疫」「脂肪」といった具体的な機能性が表示されているものも多いので、あなたの目的に沿ったものを選びましょう。ステップ1で目的を「便通の改善」や「大腸の環境を整えること」に設定された方は、「ビフィズス菌」の表示があるヨーグルトを選ぶことをおすすめします。

乳酸菌とビフィズス菌をまとめて摂る

パッケージを見ると、「ビフィズス菌」と記載された商品があります。多くの人が誤解していますが、乳酸菌とビフィズス菌は全く異なる性質を持つ菌です。

• 乳酸菌: ヨーグルトをつくるのに必要な菌で、すべてのヨーグルトに含まれています。乳酸をつくる働きをし、免疫機能の調整などを得意とします。

• ビフィズス菌: 人間の大腸内にすむ善玉菌の約99.9%はビフィズス菌であり、乳酸と酢酸(短鎖脂肪酸)をつくる働きをします。特に大腸の環境を整えるには、ビフィズス菌の存在が欠かせません。

一般的なヨーグルトは乳酸菌のみ ビフィズス菌入りヨーグルトはビフィズス菌++乳酸菌

実は、市販のヨーグルトのうち、乳酸菌だけでなくビフィズス菌が含まれているものは、2割程度しかありません。ビフィズス菌は酸素を嫌うため、商品化には特別な技術が必要なのです。大腸のケアを考えている方はパッケージに「ビフィズス菌」の文字があるかどうかを確認するようにしてください。

市販のヨーグルトのうち、ビフィズス菌が含まれているヨーグルトは20%程度

ステップ3:「2週間試す」で
自分の体をモニタリングする

ヨーグルトは続けてこそ意味がある食品です。どんなに優れた菌でも、自分の腸内細菌との相性が悪ければ続けることが難しいため、まずは「同じ商品を最低2週間」続けてみてください。継続の鍵となるのは、味・価格・入手のしやすさです 。

ヨーグルトを続けるための3つの鍵
『味 無理なく「美味しい」と感じられるか。』『価格 毎日買い続けても家計の負担にならないか。』『入手の
しやすさ 近くのスーパーやコンビニで手軽に手に入るか。』

2週間試してみて、便通やお腹の張り、体調などに良い変化があれば、その菌があなたに合っている証拠です。変化が乏しければ、別の菌を含む商品に切り替えて、再び2週間試してみる、というサイクルを繰り返しましょう。2週間の継続で効果が実感できるものもあれば、4~8週間を推奨する商品もあるので自分の体に合ったもので続けてみることをおすすめします。

相乗効果を狙うなら
「食べ合わせ」にも注目

ヨーグルトの効果をより引き出すなら、菌の「エサ」となる成分を一緒に摂るのがおすすめです。

• 食物繊維:オートミールや果物(バナナ、リンゴなど)をトッピングする。

• オリゴ糖:はちみつやオリゴ糖シロップを加える。

これらは「プレバイオティクス」と呼ばれ、ヨーグルトに含まれる菌の働きを助け、大腸内で善玉菌を増やすサポートをしてくれます。また、冷たいヨーグルトは体を冷やしてしまうこともあるため、温かい汁物や飲み物と一緒に摂るなど、食事全体の温度バランスにも配慮するとより健康的です。

私たちの健康の要である大腸は、日々の腸内細菌の働きで守られています。もしヨーグルト選びに迷ったら、まずは乳酸菌とビフィズス菌が入ったものの中から、あなたが「美味しい」と思えるものを選んでみてください。2週間のチャレンジが、あなたの大腸、そして全身の健康を底上げする第一歩になるはずです。

監修:柴田 真希(管理栄養士)

プロフィール:(株)エミッシュ代表取締役。女子栄養大学短期大学部卒業後、給食管理、栄養カウンセリング、食品の企画・開発・営業を経て独立。現在は料理番組への出演をはじめ、各種媒体でのレシピ制作やコラム執筆を幅広く手がける。
また、管理栄養士の視点を活かした「食のブランディング」を得意とし、ECや百貨店・スーパー向け食ブランドの立ち上げから商品開発まで、多岐にわたるビジネスコンサルティングに携わっている。

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